受験に役立つコラム

受験生を食でサポート! 〜お弁当編5「初春」〜

2023年1月11日
執筆:受験フードマイスター くりたひろみさん

「受験フードマイスター(*)による体験談とおすすめレシピ」シリーズ!
受験フードマイスター受験番号1番を持つ、
くりたひろみさんによる季節に合わせた
、愛情たっぷり『おすすめお弁当レシピ』のご紹介です。

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年が明けて受験シーズンが到来しました。

もう受験が終わった方もいらっしゃるかと思いますが、まだこれから入試を控えている方は、本番に向けて気が抜けない日々が続いていると思います。


入試当日は、思いもよらないことが起こるものです。

私自身の高校入試の体験です。

緊張という文字が辞書になかった当時の私。第1志望の学校の入試の日、生まれて初めて緊張で食欲が無くなりました。

どうしていいか分からず、とりあえず何か口に、という気持ちでお弁当の蓋を開けると、そこには2週間前に合格した、第2志望の高校入試の日のお弁当と同じおかず、大好物といつもの卵焼きが入っていました。

験担ぎのため、母は仕事が終わってからお店を何軒も周り、同じおかずを揃えてくれたのです。

母の祈りを感じ、また好物ということでお箸が伸びたことを今でも覚えています。

無事に第1志望の学校に合格し、それから大事な試験の時はそのおかずの組み合わせが定番になりました。


この体験から、入試本番のお弁当は、子どもを平常心に戻せるおかずを、というのが私の持論です。

そんなおかずの要素は3つ。
①好物
②食べ慣れているもの
③作る人の願いがあるもの、です。

①の好物は愛されている実感がわき、自己肯定感が生まれ落ち着きます。

②の食べ慣れているものは、頑張った今までの日々を思い出し自信がつきます。

③の作る人の願いがあるものは、語呂合わせで笑えるものや、体の調子を整えるものなどが良いでしょう。

①と②は各家庭で異なると思いますので、③のヒントとなるおかずをご紹介します。


旬の蓮根を使ったきんぴらです。

▼まるがいっぱい◯蓮根のきんぴらカレー風味

〇 材料 〇 〈3〜4人分
・蓮根   120g(中一節くらい)
・しょうゆ   大さじ1/2
・みりん   大さじ1/2
・酒   大さじ1/2
・カレー粉   小さじ1/2
・サラダ油   大さじ1

〇 作り方 〇
 ① しょうゆ・みりん・酒を混ぜておく。

 ② 蓮根はよく洗って、皮付きのまま、2mmの厚さに輪切りにする。(直径が5cm以上ある場合は、半円に切って薄切りにすると食べやすい。)

 ③ フライパンに大さじ1の油を入れて、火を付ける。フライパンが温まったら、蓮根を入れ、透き通ってくるまで炒める。

 ④ ①の合わせ調味料を入れて更に炒める。

 ⑤ 水分がなくなったら一度火を止めて、カレー粉を加えて全体になじませる。

 ⑥ 再び火をつけて、中火で軽く炒める。カレーの香りが立ってきたら火を止めて出来上がり。

 

蓮根はビタミンCと食物繊維が豊富です。

食物繊維は食後の血糖値の上昇を緩やかにし、食後の眠気を抑える効果が期待できます。

また、カレー粉に含まれる「クミン」は体を温め、漢方では胃腸薬として使われています。

緊張して食欲が落ちても、カレーの香りで食欲が出て、寒い会場でも体を温めてくれる効果が期待できます。

そして蓮根は見た目が「 (まる)」がいっぱい。たくさん ◯ がもらえるように、という願いを込めています。

我が家の娘達も、このおかず3要素が揃ったお弁当で、大学まで第1志望に全て合格しました。

受験生は全員この日のために準備をしてきたので、学力に大きな差はありません。

何が明暗を分けるか、それは、自分を信じる力と平常心だと思います。

保護者は会場に入ることはできませんが、お弁当は会場に入ることができます。

最後まで近くで声援を送ることができるお弁当を持たせてあげてください。

一番の心のお守りになると思います。

 

最後まで私のコラムをお読みいただきありがとうございました。

頑張る皆様のもとに、たくさんの ◯ と、笑顔の花が咲きますように。

心から願っています。

 

*受験フードマイスターとは、毎日の食事を通じて受験生をサポートし、受験当日に最高のパフォーマンスを発揮するためのコンディション作りを学んだスペシャリストです。お子さんの年齢や試験当日までの期間に合わせ、食事で気をつけるべき点を学び、受験生の心と身体の健康を食で応援することをめざします。

 

PROFILE くりたひろみ

受験フードマイスター受講番号1番を持つ野菜ソムリエプロ。
高校の同級生の柔和な夫と、誰もが振り向くかわいいくしゃみをするリケジョの長女、
国宝級の方向音痴を抜群のコミュ力でクリアする芸術系の次女の4人暮らし。
娘達の大学受験も食で支え、塾に頼らず、2人とも希望の国立大学へ導く。
独身時代から20年以上お弁当を作り続け、日々のお弁当をInstagram @amaguribentoで発信中。

 

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